小型二層巣の構造と使い方|下部保水層・平面ガラス・積み重ね

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小型二層巣。単体の巣と下部保水層を示すアイキャッチ画像。 飼育

小型二層巣は、アリが生活する場所と、水を保つ場所を上下に分けた初期コロニー用の巣です。
あり巣 in undergroundでは、床の濡れにくさと、上から観察・手入れしやすい構造を組み合わせました。

小型二層巣1つの全体写真。平面ガラスの上面と下側の軽石入り保水層
巣1つの全体像。
上の生活エリアと下の保水エリアを分けています。
  • 生活面が濡れにくい、上下に分かれた保水構造。
  • 上面は平面ガラスで、観察や撮影がしやすい。
  • 蓋の縁を利用して積み重ねられる。
  • 完全湿潤が必要な種類と、横置きリンクスへの直接接続には不向き。

3方式の選び分けの中で、小型二層巣を候補にした方へ、構造と日々の扱い方を詳しく紹介します。

生活エリアの下に置いた保水層

小型二層巣の蓋、生活する巣層、軽石入り保水層を分けた実物写真
蓋・巣層・保水層を分けた状態。
どこにアリが入り、どこに水を保つかが分かります。

試験管セパレーターv2やパイプセパレーターは、生活エリアの横に保水部を持ちます。
小型二層巣では、その保水部を下へ移しました。
3方式の中で唯一、生活エリアの下に独立した保水エリアを持つ構造です。

横から水を保持する構造ではなく、下側のケースに水を保つため、サイドから水漏れしにくくなっています。
パッキンで水を無理に封じ込める方式ではありません。

軽石を入れた保水層へ給水すると、巣層のメッシュを通して加湿されます。
透明な下部ケースから水の状態が見えるため、給水時にも確認できます。

小型二層巣を側面から見た写真。下部の透明ケースに軽石が入っている
側面から見た下部保水層。
軽石を入れた透明なケースが生活面の下にあります。
ありす
ありす

生活する床と、水を保つ場所を分けているんだね?

ありぐら
ありぐら

そう、下に水を持たせて、生活面が濡れにくい構造にしているんだ。

湿度を上げすぎない設計と対象種

小型二層巣の巣室床にある丸いメッシュと、その下の保水層
巣室の床にあるメッシュ。
下の保水層から加湿する部分と、生活する床の位置関係です。

あり巣 in undergroundでの観察では、現行仕様の最も湿る奥側でも、湿度はおおむね80%程度です。
これは観察した環境での目安であり、どの環境でも同じ湿度になるという意味ではありません。

湿度レベル5の完全湿潤が必要な種類には、小型二層巣を選ばないでください。
メッシュの面積を増やして湿度を高める可能性も検討しましたが、アリの足元が金属になる部分が増えるため、採用しませんでした。

海外の大型クロナガアリ系、たとえばセファロタス、バルバルス、キャピタトゥスなどとは相性がよい構造です。
これらはある程度の乾燥耐性があり、貯蔵した種が発芽しにくいことも利点です。

同じクロナガアリ系でも、国産クロナガアリは乾燥に弱く、湿度レベル5として扱います。
小型二層巣は使わず、体も小さいため試験管セパレーターv2を選ぶ方針です。

平面ガラスと上から開けられる蓋

上面は平面ガラスです。
プラスチックより傷が付きにくく、円筒形の試験管と比べて、写真の歪みや反射を抑えやすい形になっています。

上から蓋を開けられるため、分解もしやすい構造です。
生体がいる状態で開けるときは、脱走に注意して扱ってください。

内部には高さがありますが、「高いほどアリにとってよい」という設計ではありません。
小型種では空間が広すぎて、落ち着きにくくなる可能性があります。

蓋の縁を使った積み重ね

小型二層巣2個の実物。上側の巣層と下側の透明な保水層
生活エリアの下に、軽石を入れた保水エリアがあります。写真は巣2個を重ねた状態です。
小型二層巣9個を3列・3段に並べた実物写真
複数の巣をまとめて配置した例。平らな上面と蓋の縁を利用した積み重ね構造です。

上部がフラットで、蓋に縁があるため、小型二層巣同士を積み重ねて管理できます。
複数の初期コロニーをまとめる場合に役立つ構造です。

移動するときは、蓋だけを持たず、本体と下側のクリアケースを持ってください。
3Dプリンター製の部品には個体差があり、蓋を持つと外れやすいものがあります。

ありす
ありす

重ねたまま、上の蓋を持って運んでもいいの?

ありぐら
ありぐら

蓋だけでは支えず、本体と下側のケースを持って扱ってね。

通路幅と接続口の高さ

小型二層巣に外付け給蜜器、フィルター、栓、チューブ継手を取り付けた例
同じ本体に、用途に応じた継手や給蜜器を取り付けた例。
接続規格と、接続先の高さは分けて確認します。

内部通路幅は約8mmです。
試験管セパレーターv2より大型種に対応できますが、女王アリも通路を通れることが条件です。
ズアカオオアリ級が1つの目安で、体長だけでなく体幅や体型も関係します。

「体長20mm以下なら必ず使える」という選び方はできません。
通過できるか分からない場合は、適合を決めつけずに確認してください。

接続口は自在継手v2と同規格です。
ただし、規格が同じことと、巣口の高さが合うことは別です。

小型二層巣は下部保水層の高さによって、接続口が横置きリンクスより高い位置にあります。
試験管やパイプのように低い側へスペーサーを入れて合わせる方法が使いにくく、接続性は弱点です。
横置きリンクスへ、そのまま水平に連結できる前提では選ばないでください。

ありす
ありす

同じ継手が使えても、並べる高さまでは同じではないんだね?

ありぐら
ありぐら

そう、水を下に持たせた分、接続口の高さを合わせにくいんだ。

日々の給水と床が濡れたときの対応

小型二層巣の給水口へ細口ボトルで給水している実物写真
細口ボトルを給水口へ差し込んだ状態。
下側の保水層へ給水し、透明なケースから水の状態を確認します。
  • 給水口から下側の保水層へ給水し、透明なケースから水の状態を確認する。
  • 巣への加湿とは別に、アリが直接飲む水を用意する。
  • 結露などで床が濡れた場合は、生体を別の巣やケースへ避難させる。
  • 蓋を外して乾かし、床が濡れたまま使い続けない。

生活面が濡れにくい構造でも、絶対に濡れないわけではありません。
水の量を増やすことで、湿度レベル5向けの巣に変えられるものとして扱わないでください。

本体とスターターセットの選び方

定規と並べた小型二層巣本体の実物写真
定規と並べた本体。
外寸は約94×36×45mmです。
  • 本体サイズ:約94×36×45mm。
  • 最大収容数の目安:約50匹(クロオオアリ換算)。
  • 内部通路幅:約8mm。

すでに給餌用品を持っている場合は、単品の小型二層巣から構成できます。
これから揃える場合は、給餌用品を組み合わせたスターターセットを確認してください。
選ぶセットによって内容が変わるため、注文時の商品写真と選択欄で確認してください。

セット写真は、付属する道具の違いだけでなく、給餌・給水する場所と巣とのつなぎ方を見るためのものです。

飼育キャップセット

小型二層巣と飼育キャップセットの組み付け・使用例
巣の入口へ飼育キャップを接続した基本構成。
写真では継手とキャップの取り付け位置を示しています。

自在継手セット

小型二層巣と自在継手セットの組み付け・使用例
分岐継手へ給餌・給水用品を取り付けた構成。
外付けの飲み水と給餌場所の配置を確認できます。

エサ場セット

小型二層巣とラウンドエサ場の組み付け・使用例
ラウンドエサ場とチューブでつなぐ構成。
給餌用品を置く場所を、巣の外側へ分けています。

プレミアムエサ場セット

横置きリンクスのシングルエサ場を含むプレミアムエサ場セットの商品写真
横置きリンクスのシングルエサ場を組み合わせる構成。
巣口の高さが違うため、接続用の高さ変換部品を含むセット内容を確認してください。

小型二層巣の商品ページ

小型二層巣|スターターセットの商品ページ

遮光カバーはオプションで選べます。
新女王や初期コロニーでは、遮光カバーの使用をおすすめしています。

遮光カバーと保護シート

小型二層巣へ赤い遮光カバーを装着した商品説明画像
赤い遮光カバーを装着した状態。
巣本体と、オプションのカバーを区別して確認します。
遮光カバーの赤いアクリル板から保護シートを剥がしている商品説明画像
アクリル板に保護シートが付いている場合は、剥がしてから使用してください。

遮光カバー|小型二層巣用

ほかの初期巣との選び分け

小型二層巣は、試験管セパレーターv2の上位モデルではありません。
下部保水層や平面ガラス、積み重ねやすさを選ぶ一方で、完全湿潤への対応や接続口の高さには制約があります。

3方式を比較する「初期コロニーの巣の選び方」では、アリの大きさ・湿度・通気などの条件から候補を絞り込めます。

試験管セパレーターの詳しい紹介

アリの巣の価格・収容目安を比較

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