「レッドローチやコオロギの飼育ケース内の湿度を上げたくない・・・」
そんなことを考えたことのある「アナタのため」に作った商品があります。
アリをはじめとする昆虫、爬虫類といった肉食性のある生物を飼育する時の生き餌として「ゴキブリ」や「コオロギ」等の餌虫を飼育している方も多いのではないでしょうか?
これら餌虫の飼育で必須のアイテムである給水器。
現在、多く使われている給水器は「紐やガーゼを使用して毛細管現象で水を常時給水するタイプの給水器」だと思います。(以下、総じて紐式給水器として説明します)
しかし、その紐式給水器についてこんな悩みはないでしょうか?
・飼育ケースが蒸れて餌虫が全滅した・・・
・水漏れを起こした・・・
・紐やガーゼにコオロギが産卵しちゃう・・・
・レッドローチの飼育ケースが臭い・・・
・紙の卵パックがシナシナになっちゃう・・・
・紐がボロボロ、汚されちゃう・・・
以前にも蟻飼育での水や蜜を与えるのに便利なオリジナル給蜜器をご紹介しました。
オリジナル給蜜器は、アリ飼育を念頭に置いて設計した小型製品です。
しかし、
「レッドローチの管理をもっと楽にしたいなぁ。」
こんなわたし自身の気持ちから、ゴキブリ&コオロギ&ワーム用として再設計をしました。
そこで今日は、新たに開発したあり巣式ペットボトル給水器をご紹介します!
「飲水を常設したいけど、湿度は上げたくない」
こんなジレンマをこの記事で解決します!
珍しくアリ用品以外の記事だから、最後まで見ていってねっ!!!!
(↑詳細ページクリックで「給餌/給水アイテム」カテゴリへ飛びます。在庫切れの場合、商品ページが非公開の場合があります。)
従来の紐やガーゼを使った給水器の問題点
↑自作の毛細管現象によって水を供給する紐式給水器
あり巣式ペットボトル給水器の説明の前にまずは紐式給水器をコオロギやゴキブリに使った際の問題点の棚卸しをしたいと思います。
紐式給水器の問題点
- 紐やガーゼが齧られてボロボロになる
- 紐やガーゼが糞で汚される
- 紐やガーゼに産卵される(コオロギ)
- 水漏れすることがある
- 容器に上ってきているのでメンテがしづらい
- 飼育ケース内の湿度が上昇して蒸れる
特に6のケース内湿度上昇は大きな問題点です。
なぜなら、ニオイが強くなってしまったり、さらには餌虫の大量死を引き起こすことがあるからです。
そこは給水器の改良すべきところの筆頭と言えます。
あり巣式ペットボトル給水器について
あり巣式ペットボトル給水器とは、3Dプリンターで作ったベース部にペットボトルをはめ込んだエコな給水器です。
わたし自身が「こんなものが欲しい!」「あったらいいな」そんな気持ちを持って、頭に描いていたものを具現化しました。
他のどこにも売っていない完全オリジナル商品です。
次からは従来の紐式給水器の問題をすべて解決していきます。
使うのはペットボトル、紐やガーゼを使わない
あり巣式ペットボトル給水器は紐やガーゼを使用しません。
そもそも従来の紐式給水器になぜ紐が使われるかというと毛細管現象を利用して水を下から上に汲み上げて常時給水しているからです。
あり巣式ペットボトル給水器では、毛細管現象ではなく大気圧と表面張力を利用します。
水の流れは上から下に重力のままですが、振動などを与えない限り水の飲み口となるスリットからこぼれ出ることがありません。
一応仕組みを説明したけど、原理なんて使うときはどうでもいいと思うので、次からの使い方や特徴を見てね。
使用方法
使い方は簡単、まずは付属のネジを使って脚パーツとスリット付きキャップを固定します。
(プラスドライバーが必要です。お手元にご用意ください。)
次にペットボトルに水を入れます。
その後は3Dプリントベースにとりつけます。
ペットボトルの取り付け取り外しは、写真のようにキャップの突起を持って行ってください。
※通常のペットボトルキャップより強度がないため、強く締めこまないでください。破損します。
脚パーツはネジ1本で止めてあるので、そこを持つと空転します。
あとはケース内に設置するだけです。
ペットボトル給水器を上下反転させたときにわずかに水が出ます。
表面張力に負けるような小さなサイズの昆虫に使うのであれば、脚パーツに付いた水滴を拭き上げてつかうことを推奨します。
小さくて硬いペットボトルの方が内圧の変化が少なくて水が出てきづらいよっ!!(おすすめペットボトルは後述)
脚パーツは糞や脱皮殻等のゴミが飲み口に触れて、毛細管現象で水があふれ出すのを防ぎます。
また、ツルツルした面を登れないレッドローチでも簡単に昇降できるように角度をつけたスロープ状に設計しました。
容量は使うペットボトル次第
3Dプリントベースサイズ・・・約46×46×H21mm(ペットボトルなしの組付け時)
※ペットボトルをここに取り付けるので容量と高さはペットボトル次第です(後述)
いろいろなサイズのペットボトルをタンクとして使用可能
ペットボトルを選ぶときは
・背の低いもの
・硬くてしっかりしたもの
これが設置時のバランスが良くて、設置時の水漏れが少なくて使いやすいと思うよ。
例えばどんなのがオススメなの??
背が低くてしっかりしているから、おすすめはこの辺のペットボトルだね!
このペットボトルを取り付けた時の高さはどうなるの??
上記の小さいカルピス系飲料のペットボトルを取り付けた時が140mmだよ!
参考にしてくださいね。
100円ショップのセリアにはもっと小さなボトルもあるみたいだねっ!!
48時間水漏れを観察した様子⇩
紹介した以外のボトルを使うときの注意点
・柔らかいペットボトル
・大きすぎるペットボトル
これらは水漏れを起こす可能性があるので、生体に使う前に水をいれてチェックしてみてね!!
ペットボトルを使う利点は?
ペットボトルを使う利点は手に入りやすさと経済性はもちろんのこと、別にも理由があります。
それは逆さにして設置することで、飲み口周囲が「返し」となり、本体に餌虫が上ることができません。
排泄物を付着されることなく衛生的なままですので、素手でも問題なく設置と回収が可能です。
飲み終えたペットボトルが飼育用品に代わるのはエコだし経済的!!
水の残量がひとめでわかるのも良いねっ!!!
水はなくなるまで放置でもいいけど、わたしはエサやりや掃除のタイミングで数日に一回水を入れ替えることが多いね!
溺死防止&コオロギの産卵回避のポイント→飲み口のスリット形状
あり巣式ペットボトル給水器は、飲み口として1mm以下のわずかなスリット(隙間)を全周に設けています。
このスリットからは中に入れた水がわずかに表面までにじみ出る設計となっており、それをゴキブリやコオロギが舐めることができるようになっています。
下記のツイートではスリットの内側すぐにまで水が来ているのが動画でわかると思います。
全周にスリットを設けているから、多くの餌虫が同時にアクセスしやすくなっているねっ!!
空気と水が接する面積を極力減らしつつ、多くの虫が水にアクセスできる設計だよ!
SSサイズのコオロギやゴキブリも中に入って溺死しないの?
アリ飼育用品の開発経験から作り上げてるから問題ないよ!
※設置時に逆さにするときは数滴程度、若干の水漏れをします。
コオロギのピンヘッドなど水滴の表面張力に負ける生体に使うときは拭き取ってから設置してください。
2024.1.31追記
大型種向けに飲み口を改良したタイプの販売も開始しました。
商品リンクはこちらhttps://t.co/8WmCaOIiY3
— ありぐら@アリの巣を作る人 (@arigurarigura) January 31, 2024
なお、従来のスリット形状のペットボトル給水器は小型種用として引き続き販売しています
小型種用は表面張力で囚われてしまう用な小型(コオロギのピンへッド等)におすすめです
また工程が少なく、大型種用より安いので使い分けていただければ😀
商品ページ
2024.3.12追記
ミルワーム、ベストワーム向けにスロープ足場&30mm高床タイプの販売も開始しました。
特にベストワームを飼育する時は「共食い防止」のため必須アイテムと言っても過言じゃありません!
商品ページ
飼育ケース内湿度を上げずに蒸れ防止
あり巣式ペットボトル給水器の先述の通り、スリット形状で飲み口を作っています。
これは、空気と水の接触面積を極力減らすことで、水の蒸発を抑えることが目的です。
水の蒸発を抑えると飼育ケース内の湿度は上がりづらくなります。
飼育ケース内の湿度があがると強く不快なニオイが増したり、大量死が起こることもありますので湿度は極力上げずに飲水を常時供給するのが理想です。
下記は自作の紐式給水器とあり巣式ペットボトル給水器の比較。
同じケースに給水器をいれて飼育環境の湿度と共に測定しています。
紐式の給水器を置くだけで10%もケース内湿度って上昇するんだね、びっくりっ!!
そうだね。
加湿する目的で蟻の飼育用品たくさん開発しているからわかるけど、水の蒸気拡散力って思っている以上に凄いよ!
あり巣式ペットボトル給水器はほとんどケース内湿度を上げてないね!
もちろん、水滴がついた状態なんかで設置すればケース内湿度の上昇を引き起こすよ。
ただ、狙い通りの機能を果たしてくれてひとあんしん~。
※使用する飼育ケース等の環境、給水器によって測定結果の値は変わります。
ケース内湿度湿度が上がらないと紙の卵パックがシナシナになりません。
これも便利なところのひとつです。
ご利用のお客様の声
先にお使い頂いている方の感想をご紹介します。
飼育者の「生の声」をご覧ください。
⇩ぴぴんさんに製品の最終テスターとしてレッドローチにご使用いただきました。
- 溺れないかどうか
- 初齢も使えるかどうか
- ニオイが抑えられるかどうか
上記三点において有用だとの回答をもらいました。
画期的だなんて嬉しいですね!
⇩そらさんに製品の最終テスターとしてコオロギ(フタホシ&イエコ)にご使用いただきました。
コオロギ(フタホシ&イエコ)にお使いいただきましたっ!!
結果は産卵もされずに良好だね!!
注意点は、ピンヘッドに使うときには、設置時に水滴が落ちると表面張力で溺死する可能性があるから拭き上げないといけないところかな。
この給水器だけでちゃんと水分とれてるの??
テスターの方からは「この給水器のみで水分補給を行い、ほかはドライフードのみでしっかり大きくなっています!」と回答をもらえたから大丈夫そうだね!
お得な5個セットもご用意
もちろん使い終われば、洗って再利用可能です。
給水器などの細かい飼育用品は「洗い替え」があるととても便利です。
そこで5個セットをご用意しました。
お得にお買い求めいただけるのでまとめ買いがオススメです。
⇩単品販売
生き餌の管理を徹底的に考えて、設計とデザインをしました。
いますぐ、販売ページを確認して飼育中の虫に試してあげてください。
きっと、手元に届いたら満足できる飼育用品になっていますよ!
(↑詳細ページクリックで「給餌/給水アイテム」へ飛びます。在庫切れの場合、商品ページが非公開の場合があります。)