一般的にアリの巣と言えば、土の中にあるイメージがあるかと思います。
しかし、土中の種と違った多くの種類が枯竹や枯枝にも住んでいて、竹林などに落ちている朽ちかけの竹を折ってみると、その内部の広い空間には多くのアリが見られます。
どうやら自然のアリにとっては「竹」というものは、とても優れた住環境のようです。
そこで、今回は竹を使って飼育用の巣を作るとどうなるかを紹介していきたいと思います。
【 結果 】作るのは簡単で使える。・・・が、寿命は数か月と短い
今回の竹の巣の作り方
竹でアリの巣を作ること自体はとても簡単です。
※麻ヒモは「入り口がひろすぎるかな?」と思い、狭めるために入れました
- ナタなどを使って竹を半分に割る
- 節に穴をあけるかペンチなどで少し割って蟻の通り道を作る
- 竹にボルトを通す穴をあける
- 透明のプラスチックケースのフタにもボルトを通す穴をあける
- プラスチックケースの側面に餌場と繋げられるように穴あけする
- ボルトとナットでフタに竹を固定する
工具さえ揃っていれば、製作時間は1~2時間程度でできます。
アリは気に入ってとても調子良さそうだった
新たな巣のテスターとして住んでもらったのは、数百匹のウメマツオオアリのコロニー。
十分な数がいるので、カビの発生を抑えられるかと思って抜擢しました。
ウメマツオオアリは自然でも竹によく営巣しています
ちょうどアリが続々と羽化する時期でしたので、竹の巣に住んでいた期間は順調に増えていました。
エサもたくさん食べていてとっても使い心地は良さそうでしたよ!
わずか2ヵ月で青カビが大発生!
使った竹は十分乾燥した枯れ竹でした。
しかし、5月に使い始めて7月には青カビがびっしりと発生してしまいました。
季節柄、湿度が一番高い梅雨時でしたが2か月でカビが発生はちょっと使いづらい素材です。
一般的にカビは蟻にとって良くない物と言われ、わたしの経験でもカビの出るコロニーは調子を崩す事が多い気がします。
竹を巣材として使うための改良案
巣を換気して密閉しない
今回、作った巣のケースは餌場へつなぐための穴がひとつだけでした。
メッシュなどでもっと通気性を上げて屋外の環境に近づければ、カビの発生を抑える事ができるかもしれません。
これには理由があって、巣材として使わなかった余った竹を室内に置いていましたが、予備分にはカビが出なかったからです。
ハイペースで交換する
寿命が短いなら予備をたくさん作って交換する。
単純ですが、作るのは簡単なので可能でしょう。
ただし、そこまでして竹を巣材として使いたいかどうかは考える必要がありますが・・・。
まとめ
竹の巣を作ってみて
- 竹で巣を作る事は簡単
- 青カビの発生が早い
- アリは気に入っていて調子が良さそうだった
- 実用化には通気性アップを考える必要がある
自然では優れた素材でも飼育下で使用しようとすると難しい場合もあるようです。
どなたか改良版を作ったらぜひ教えてくださいね!
竹の巣で飼育していたウメマツオオアリのその後
青カビが大量発生したままの竹の巣でアリをそのまま飼育するわけにはいきません。
その後、木材を使用した巣に引っ越しをさせ、とても順調に飼育できています!
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
感想やアドバイス、間違いのご指摘などありましたらコメントやTwitterでお知らせ頂ければ嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
はじめまして
ブログ開設おめでとうございます!
前に聞いたことがありましたが、やっぱりカビが生えちゃうんですね
勉強になりました!
更新楽しみにしてます、頑張ってください!
初めてのコメントありがとうございます!
失敗も含めて、できるだけ多くの情報を発信して蟻飼育者のハンドメイドの助けになれるようなブログを目指していきます
初めまして〜
ブログの開設おめでとうございます!
竹って木材より腐食に強いイメージがあったのですがカビが生えてしまうんですね…驚きです
ぱっと見た感じプラスチックと接しているところに生えてるのでそこに湿気が溜まりやすいのでしょうかね?今後の記事で改善されたものを見てみたいです
自分もアリの巣を作っていたのでプロの方の技術やアイデアを見れてとても参考になりそうです!
今後のブログの投稿を楽しみしてます
追伸:コメントを投稿するときにサイトを入力する欄があるのですがこれってなんですか?
コメントありがとうございます。
写真ではわかりづらいですが、竹の裏側(割っていない方)にもカビは大量に発生していて、無事なのは蟻の生活空間だけでした。
サイト入力欄はデフォルトであるもので、特に入力しなくても問題ないです