土に穴を掘り、地中で暮らす。
アリってこのイメージが一番強いのではないでしょうか?
しかし、地中だけにとどまらず、アリは様々な場所で暮らしています。
土の中であったり、枯竹の中だったり、生きた木の洞だったり。
そんなアリを飼育するにはどのような環境で飼うのが良いのでしょうか?
今回は、わたしが考えるアリの飼育方法の2種類の違いをご紹介したいと思います。
アリの好む住環境から考える2種類の飼育方法
土中営巣種には加湿飼育【クロオオアリなど】
土に穴を掘って暮らす土中営巣種の多くは加湿された環境を好みます。
土中営巣種の飼育にあたっては巣に直接加水する加湿飼育が向いているでしょう。
加湿飼育を好む種の代表格は「クロオオアリ」。
ペットのアリとしては最も有名ではないでしょうか?
わたしのお店でも石膏巣は取り扱ってるよっ!!!!!
樹上営巣種には乾燥飼育【ミカドオオアリなど】
枯枝や枯竹に暮らす樹上営巣種の多くは乾燥した環境を好みます。
樹上営巣種の飼育にあたっては巣に直接加水しない乾燥飼育が向いているでしょう。
乾燥環境を好む種の代表格は「ミカドオオアリ」。
国内種で乾燥を好み、大型で美しい種です。
流通量も多いため、手に入りやすく飼育も容易です。
わたしのお店でも木製巣は取り扱ってるよっ!!!!!
ちょっと待って!
巣に直接加水しないってカラカラに乾燥した環境でアリは大丈夫なの?
もちろん、飲水は必要だよ!!!!!
乾燥を好む種は、基本的に蜜餌から水分を補給するよ!!
エサ場に1日~数日に1回、ほんのちょっと霧吹きすれば水分補給は十分だね
なるほど、飲水を別に用意するんだ。
でも霧吹きを毎日だと忘れちゃいそうだな・・・
これなら、水の残り量もひと目でわかっていいね!
中途半端な環境を好むアリもいる【ムネアカオオアリなど】
中途半端に湿った環境が好きな種
加湿飼育と乾燥飼育をご紹介しましたが、ハッキリどちらとも言えない種もいます。
しっかりと巣に加水するのもカラカラに乾燥した巣もどちらもあまり好まない、またはどちらでも飼育できる種類と言う事ですね。
自然では朽木や半分埋まったような湿った竹などに営巣する種です。
この中途半端な環境を好む種の代表格は「ムネアカオオアリ」。
クロオオアリと並ぶ大型種でペットとしての認知度も蟻飼育者の中では高い種です。
石膏巣で飼育される事が多い種ですが、観察していると巣への加水直後は乾いたエサ場に引っ越ししてしまったりします。
好みの環境はクロオオアリなどの土中営巣種より、ちょっとだけ乾燥した中途半端な環境です。
中途半端な環境を好むって・・・どうやって飼育するのがいいのかな?
石膏巣でも加水の量を加減すれば飼育できなくはないけど、アリが自分たちで好む環境を選べるような巣がいいと思うよっ!!!!!
具体的には試験管巣だね!
試験管を使った巣はどうしていいの?
試験管の中は、奥に行くにつれて湿度が高くなるの!
好きな場所でアリが生活できるよ!
↑写真上が水がある部分。こんな感じで一本の試験管の中にも環境の違いがあり、住み分けたりします。
わたしが開発した試験管セパレーターというアイテムは試験管飼育をより進化させたアイテムです。
試験管セパレーターについては別記事があるので見てみてねっ!!
まとめ
今回の記事では、代表的な加湿飼育と乾燥飼育の二つの方法+αを紹介いたしました。
アリの飼育は、まだまだわからない事も多く発展途上。
みなさんもご自身が飼育している蟻が自然ではどんな環境で住んでいるかを調べて、それをヒントに色々と飼育方法を試してみると面白い発見があるかもしれませんね!
その他のアリの飼育情報を記事にまとめています。ご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
アリの密餌は何を使っていますか?
販売もしているスイーツパウダーおよびスイーツパウダーproを使っていますね。
https://aliceinunder.theshop.jp/categories/2403999
ありがとうございます。
乾燥飼育のアリで中型種でおすすめなアリはありますか?
2mmぐらいのムネアカオオアリみたいなアリをしばしば見かけるんですけど何アリなんでしょうか?
大型の多女王性のアリは何の種類がありますか?