・ルフィバルビスヤマアリってどんなアリなんだろう?
・情報の少ない海外種について知りたいな
こんな疑問や困りごとを本記事では解決します。
この記事を書いた人
アリ飼育用品店「あり巣 in underground」の製作担当です。
数十種類超のアリ飼育経験をもとにおすすめの飼育方法などを書いていきます!
赤みが強い美しいヤマアリ「ルフィバルビスヤマアリ」。
今日は、そんなルフィバルビスヤマアリについてご紹介しますね!
この記事でわかること
- ルフィバルビスヤマアリってどんなアリ?
- ルフィバルビスヤマアリの飼育方法
- ルフィバルビスヤマアリの販売先
ルフィバルビスヤマアリってどんなアリ?
(詳細ページクリックで海外種カテゴリページへジャンプします。在庫切れの場合、商品ページが非公開の場合があります。)
ルフィバルビスヤマアリは、中型のヤマアリ属のアリです。
ヨーロッパの平野部では非常によく見られ、同属で日本種の「クロヤマアリ」のような立ち位置です。
体色について、国産種のクロヤマアリやハヤシクロヤマアリは濃灰色~黒のほぼ単色ですが、ルフィバルビスヤマアリは女王の胸部と脚が赤銅色で美しい種類です。
赤銅色の胸部には黒い模様があります。
ワーカーは初期コロニーでは、色が暗く、フスカヤマアリに類似します。
コロニーが発展してくると胸部が女王と同じような色合いのワーカーが出てくるようです。(要検証)
動きは、クロヤマアリと同じく忙しそうに機敏に動くタイプです。
執筆時点(2021年9月)では、国内に飼育例や日本語での情報が全くヒットしない本種です!
調べた限りでは、本種が国内市場に流通するのも記事公開と同時の販売が日本では初めてのようです。
生息環境と分布
日本には分布していませんがヨーロッパを中心にアジアの一部地域にもおり、広く分布しています。
比較的、乾燥した開けた草原や砂地などに生息します。
営巣場所は、土中を主とします。
日本のクロヤマアリと同じような感じの種類だね!
体長
体長 | 備考 | |
女王 | 9~11mm | |
ワーカー | 4~8mm |
女王の体長は、手元の個体の実測で10mm強。
ワーカーは、メジャーワーカーは出現せず一定の形態でサイズが変化します。
ただし、調べた感じだと大きなワーカーほど胸部の色が明るくなり女王のような配色になるようです。
大きなワーカーはクロオオアリの初期ワーカーほどの大きさがあるので十分な存在感があります。
わたしの手元にあるコロニーは初期コロニーだから、明るい色のワーカーがいません。
ですが、調べると胸部が明るいワーカーの写真もたくさんあるので大きなワーカーは変色するのだと思います!(要検証)
単雌 or 多雌 ?
ルフィバルビスヤマアリは単雌性と多雌性のコロニーがあります。
多雌性のコロニーもあるみたいだけど、一般的には単雌で販売、飼育されることが多いみたい。
わたしの入手したコロニーも全て単雌でした!
ルフィバルビスヤマアリの飼育方法
ここからはルフィバルビスヤマアリの飼育方法について解説していきます。
一緒に勉強していきましょう!
エサについて
ルフィバルビスヤマアリは「雑食」です。
蜜餌を中心に肉餌も共にバランスよくあたえましょう!
高タンパク配合の総合食ですべてのアリにおすすめ!
最高のアリのエサを自負するのが「スイーツパウダーpro」です。
既にお使いの方からも非常に高い評価を頂いています。
使用者の生の声を下記の記事からご覧ください。
蜜餌と肉餌のおすすめ品は下記の記事に詳しくありますのでご覧ください。
おすすめの巣のタイプ
ルフィバルビスヤマアリにおすすめの巣のタイプは「試験管」「3Dプリント」「石膏」です。
地中に巣穴を掘る土中営巣種ですので、巣内の加湿は必要です。
ですが、わたしが飼育経験のないアリの飼育環境を探る時にする判別方法の一つ。
「試験管判別式」による乾湿の好みの判定は、「多湿を好まない」です。
「試験管判別式って何?」って方は、下記の記事をご覧ください。
現地でも草原なんかの開けた場所にいるから乾燥耐性もかなりありそうですね!
加水できる巣ならあまり強くこだわりがない種類だと感じます!
以上から、ここでは強い保水性が利点の石膏巣よりもやや乾燥気味となる「3Dプリンター巣」「試験管巣」をおすすめさせて頂きます。
平型石膏の作り方は下記の記事に詳細があります。
3Dプリンター巣は下記の記事に詳細があります。
試験管巣は下記の記事に詳細があります。
加湿飼育については下記の記事に詳細がありますのでご覧ください。
飼育の適正温度
国内種と同じような温度管理で問題ありません。
寒冷地でも見られるため、耐寒性が高い種類です。
冬場は常時5℃を下回るような環境でなければ加温は不要です。
夏場は30℃を超えないように注意が必要です。
夏場の高温対策として、エアコンを常時ONがベストなのは間違いないのですが、それが難しい人には「保冷庫」がおすすめです。
保冷庫があれば、エアコンの常時稼働も不要ですし、エアコンの電気代や「蟻なんかのためにエアコンつけるの!?」っていう家族の目が気になる人には、良い選択肢になり得ると思います。
最初に購入する必要はありますが、保温と保冷の両用タイプなので、冬には加温に必要な種類に使うこともできます。
ムダがないですね!
冬眠はする?越冬の方法は?
ルフィバルビスヤマアリは、冬眠をする種類です。
冬眠時は、5℃~15℃ぐらいの温度がベストですので国内の一般種と同じように冬越しさせましょう。
冬場の飼育については、別記事に詳細がありますのでご覧ください。
成虫だけで越冬するタイプの蟻ですよ!
ルフィバルビスヤマアリは臆病!?
ルフィバルビスヤマアリを飼育していて思うことの一つが環境の変化に敏感であることです。
具体的には、国内最普通種である同属のヤマアリと同じく振動や明るさの変化でパニックになりやすい種類です。
石膏巣等の観察性の良い巣で飼育する場合は、振動が少ない場所かつ、明るさの変化が少ない場所で飼育するのが良いでしょう。
ルフィバルビスヤマアリの入手方法
ルフィバルビスヤマアリの販売先
ルフィバルビスヤマアリは海外の種類ですので、残念ながら簡単に自分で採集することはできません。
海外種は入荷が不安定ではありますが、下記で販売しています。
販売額も変動することが多いので、一度チェックしてみましょう!
(↑詳細ページクリックで国内種カテゴリページが開きます。在庫切れの場合、商品ページが非公開の場合があります。)
まとめ
今回は、海外種のルフィバルビスヤマアリについてご紹介いたしました。
日本で最もよく目につくであろうクロヤマアリと同じ感じで飼育できる種類です。
ですが、女王は他にあまりない赤銅色の胸部を持つ大変美しい種類です。
ヤマアリ好きな人は飼育されてはいかがでしょうか?
飼育に際しては、過ぎた加湿と振動や明るさの変化などに過敏なので、その点は注意してください。
この記事がルフィバルビスヤマアリの飼育に役立てばうれしく思います。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
感想やアドバイス、間違いのご指摘などありましたらコメントやTwitter、お問い合わせフォームからお知らせ頂ければ嬉しいです!
その他のアリの飼育情報を記事にまとめています。ご覧ください。